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多摩・八王子エリアに特化した地域貢献|ボランティアの域を超えた活動へと発展

今回は多摩センターの下保 茂夫さんにインタビューを行いました。
現在、部内の地域貢献活動推進タスクチームに所属する下保さんは、多摩・八王子エリアの小中学生を対象にしたワークショップや職業体験の活動を行い、チームリーダーとして活躍しています。
この活動を始めたきっかけや具体的な活動内容、やりがいなど幅広く伺いました。

【プロフィール】
■下保 茂夫|マネージャー
多摩センター/BPO第一事業本部 第5部 第4課/2006年3月中途入社

部長からの声掛けがきっかけで、エリアに特化した取り組みを進めることに

Q.ワークショップなどの活動を始めたきっかけを教えてください。

下保さん:
我々、多摩センターの地域貢献活動推進タスクチームは、多摩・八王子地域を中心に小中学生を対象にしたワークショップや職業体験の活動を行なっています。
この活動を通じて、地域の皆さまにSCSKサービスウェアを知ってもらう機会を増やし、また、社員が当社で働くことに誇りを持ってもらうことを目指しています。

元々SCSKグループでは、社会貢献活動として10年近く前から「CAMP」という、ワークショップを通じて子どもたちの「共に創る力」を育む取り組みを行なっています。
この取り組みは、SCSKサービスウェアでも会社全体として行なっているのですが、各拠点単位ではあまり進んでいないのが現状で、コロナ禍の影響もあり動きが鈍っておりました。

そんな中で、部長からの声掛けをきっかけに、「多摩拠点独自で多摩・八王子に根付いた活動を強化していこう」と、エリアに特化した取り組みを進めていくことになりました。

Q.具体的にどのような取り組みを行っているのですか?

下保さん:
2022年は、多摩・八王子エリアでボランティア活動をしている代表の方や、近隣にある大学の教授など、地域のキーパーソンとの接点を作ることに注力しました。
2023年からは、活動を本格的に展開するため、小中学生を対象にしたワークショップや職業体験を行うことになりました。
と言っても、4月~6月の3ヶ月間は計画に費やし、実際に動き出したのは夏以降です。

スタートしてからは、月に1〜2回の頻度でワークショップや職業体験を開催してきました。
業務の一環として地域のボランティア活動に参加をしているため、準備時間の確保のために業務量を調整したり、土曜日にイベントを実施した場合は平日に振替休日を取得したりと、業務への影響も少なからずあります。
さらに、職業体験の日は朝7時過ぎに会社に集合して、パソコンや機材を持って徒歩やバスなどで小学校まで向かい、8時前には到着してセッティングを行うため、体力勝負でもありました。
そうした大変さや課題はまだありますが、地域の方に当社を知ってもらうことや、当社で働くことに誇りを持ってもらうという視点では、とてもやりがいがありますし、大いに意義がある取り組みだと考えています。

パソコンを使った企画が物珍しく、順番待ちも

Q.小中学生を対象にしたワークショップ「寺子屋」の活動内容を教えてください。

下保さん:
我々は「寺子屋」と「職業体験」という、2つの活動に取り組んでいます。
「寺子屋」とは、子どもの居場所づくりをテーマに、土日に小学校の体育館を借りて、当社を含めた複数のボランティアサークルが、さまざまなワークショップを行う催しです。
我々は、パソコンを使ってできることをテーマに企画を実施しています。

最近の子どもたちは、学校でもパソコンの授業を受けていますが、タブレットの使用がメインです。
また家でもスマホを使っているので、フリック入力は速いもののキーボードの入力にはあまり慣れていないように感じました。
そこで、今期の企画は主にキーボードを使うことにしたんです。
タイピング教室では、文字を入力するスピードと正確さが点数になるので、子どもたちはその結果に一喜一憂していました。
その他に、パソコンに慣れ親しんでもらうため、マウスを使って絵を動かしたりスライドショーを作る企画も行いました。
年明けには、マウスを使って書き初めをする企画を考えています。

他のボランティアサークルのブースでは、コマ回しや万華鏡づくり、風船を膨らませて飛ばすなど、昔ながらの遊びを扱ったワークショップが多いようです。
比較してみると、パソコンを使った当社の企画が子どもたちには物珍しさを感じさせるのか、順番待ちもでていました。
今後も、将来の仕事に活かしていくという意味で、パソコンを使った次の企画を考えていきたいです。

電話対応への食わず嫌いをなくしたい

Q.職業体験の活動内容を教えてください。

下保さん:
もう一つの取り組みである「職業体験」では、実際に小学校の授業の中から1〜2限の時間をもらって実施しています。
現在は、当社ならではの強みを活かし、コールセンターの職業体験を提供しています。

実施に至るまで、約2ヶ月程度かけて職業体験の企画や担当割りに取り組みました。
最初は、「小学生に馴染みのあるものは何だろう?」という視点から、ゲームや修学旅行などをテーマにしたさまざまな案が出ました。
しかし、コールセンターを運営する上で必ずやらないといけないことが「対応の分岐」です。「お客様がこう言った時に、これを言わなければいけない」という、分岐の難易度を考えなければなりません。
いろいろと議論した結果、商品の在庫に関する内容にすれば、児童にもわかりやすくイメージしやすいということで、アイスクリームショップの在庫を確認するコールセンターという企画に決まりました。
ただ、職業体験を始めてみると、最初は児童からの反応もあまり良くなく、「えーっ」なんていう声が上がることもありました。
やはり、警察や消防、キャビンアテンダントなど、子どもたちにとってわかりやすい職業が人気で、実際にキッザニアでも事務のお仕事ブースは閑古鳥だと聞いています。

私は、電話に対して得意・不得意というよりも、抵抗感を持たず普通に対応できるようになってほしいと思っています。
今はSNSやチャットなど、文字にシフトしたコミュニケーションツールが主流で、固定電話を引いている家庭も少ないため、電話を取り次いだ経験のある児童はほとんどいないでしょう。
しかし、将来社会に出た時に電話の取り次ぎができなかったり、抵抗があったりするのはあまり望ましくありません。
だからこそ、この体験を通して電話への食わず嫌いをなくしたいと思っています。
また、職業体験の際には、必ずヘッドセットを持参するようにしました。
馴染みがないアイテムに少しでも触れたことで、親しみを持ってもらうきっかけになればと考えています。

Q.取り組みの中で心掛けていたことはありますか?

下保さん:
多摩センターでは、我々が笑顔でなければお客様も笑顔になれないということで「笑声(えごえ)」をキーワードにしています。
特に当社は、電話によるお客様との窓口を請け負うビジネスがメインで、全ての対応の目的は、お客様に満足していただいて笑顔で電話を切っていただくことに繋がっています。
この心掛けは、コールセンター以外の場面でも活かすことができると思います。

もちろん、学校での職業体験は失敗しても全く問題ありません。
電話に対する苦手意識をなくして楽しみながらコミュニケーションを取ってもらえればといいなと思います。

「すごく意義がある取り組み」と、八王子市議も動き出す

Q.やりがいや、やって良かったと感じたエピソードを聞かせてください。

下保さん:
今期のプロジェクトでは、8名ほどのメンバーを私が選定しました。
最初は子どもが苦手だと言っていたメンバーも、児童に寄り添ってパソコンの使い方を教えたり、話しかけたりすることで、活動を通してモチベーションが上がっていったと感じています。
直接的な業務効果ではなくとも、そうした点でもやりがいのある活動だと思います。
職業体験の際に多摩テレビの取材が入ったのもいい思い出です。有料放送のため我々のメンバーは誰も放映された番組を見ることができなかったので、メディアの反響については、正直なところわかりませんでした(笑)。
一方で、八王子市議の方が「この職業体験にはすごく意義があるので、学校の時間割に取り入れていくべきだ」と、動き出しているという話を聞きました。
まずは八王子一帯の小学生を対象に取り組んでいこう、という話になっていて、職業体験を始めた意義を感じています。
これらの取り組みが単なるボランティアや地域貢献活動にとどまらず、より大きなスケールに拡大していることは確かです。

子どもたちからのメッセージカードは、私たちにとって無償の報酬

Q.参加者の反応や感想はいかがでしたか?

下保さん:
職業体験に参加した小学6年生の児童からメッセージカードをいただきました。
この小学校の職業体験を開始した当初、緊張感が漂う中で一番に手を挙げてくれた子です。
積極的に参加してくれたおかげで、この職業体験はすごく盛り上がりました!

SCSKグループのテレビCMの反響は意外に大きいようで、会社のロゴを出すと子どもたちが口ずさむくらい認知されていました(笑)。
とはいえ、CMだけでは何をやっている会社かわからないため、職業体験の場で当社について説明を行い、児童にとってわかりやすい職業ではないということが理解してもらえたので、この点においても意味がある活動だったと思います。
また、他の子どもたちからいただいたメッセージカードにも「SCSKサービスウェア」と会社名が書いてありました。
当社の社名が子どもたちの手によって書かれることはなかなかありませんから、とても嬉しい気持ちになりました。

保護者や先生などの大人からは、コールセンターという現実的な仕事を、児童に認知してもらう取り組みがすごく斬新だったということで、高く評価していただけたと聞いています。

私たちは、「無償の報酬」を合言葉にしています。
お金に変えられないものって、なかなか言葉に表現しづらいですが、メッセージカードを読むと私自身小学4年生の子どもがいることもあって、胸にぐっと来るものがありました。

会社のブランディング向上や将来的な人材採用にも貢献できる

Q.今後の取り組みについて教えてください。

下保さん:
現時点では、業務の合間に行うボランティアとして位置付けられていますが、この取り組みは、当社のブランディング向上や、将来的な人材採用にも貢献できるのではないかと感じていますし、もう少し大きなスケールの話になっても面白いんじゃないかなと思います。
おそらく競合他社では、このような活動をやっていないようなので、業界の先駆者になるべく、まずは多摩・八王子エリアを網羅していきたいですね。

この活動は多摩エリアの組織体制に準じたチーム分けになるため、来期の予定については、私も含めてまだ未定です。
もし私が多摩センターから異動することになったとしても、しっかり引き継ぎを行い、この取り組みの意義を発信していきたいと思います。

地域に貢献する活動を推進していくSCSKサービスウェア

今回は、SCSKサービスウェア多摩センターの下保さんにお話を伺いました。
下保さんが所属する地域貢献活動推進タスクチームは、多摩・八王子エリアの子どもたちに向けたワークショップや職業体験を行なっています。
特に職業体験においては、地元の市議が動き出すなど、ボランティアの域を超えた取り組みに拡大し、より大きなスケールに発展していく可能性が伺えました。
SCSKサービスウェアでは、地域に根ざした活動を推進しています。
業務経験を活かしながらモチベーション高く活動してみたい方や、地域貢献に取り組んでみたい方、SCSKサービスウェアに興味のある方は参考にしてみてくださいね。