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教育管理システム「LMS」導入!導入の目的は?今後の展開は?



2020年10月に、新たな教育管理システム「LMS(ラーニングマネジメントシステム)」が導入されました。これにより、常駐を含むすべての拠点から研修にアクセスすることができるようになりました。LMS導入の狙いや今後の展開について、人事部教育課の岸係長にお話を伺いました。

勤務地や雇用形態に関わらず、同じ教育を受けられる環境を整備。

ーラーニングマネジメントシステム(以下LMS)とは、どんなシステムですか?

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小久保:一言で言うと、「学習管理システム」になります。受講者にとっては、場所を問わずどこからでもアクセスして研修の申込やeラーニングを受けたり、自分が過去に受けた研修を確認することができます。管理側にとっては、対象者の受講状況をいつでもどこからでもチェックすることができるシステムです。

ーこれまでもオンラインの研修ツールは導入済みだったとのことですが、改めてLMSを導入した理由は?

小久保:当社は全国各地に拠点があり、お客さまの現場にプロジェクト単位で常駐させていただいていることもあります。それぞれに環境が異なり、これまでの研修ツールでは受講できる拠点とできない拠点があったり、社員は受講できても契約社員や受け入れ派遣の方が受講できなかったり、バラバラの状態でした。そのため、オンラインで研修を受けられる拠点もある一方で、研修の様子を録画し、それをDVDに焼いて郵送して受講してもらう拠点もある、というようなことが頻繁に起こっていました。

管理側も、拠点ごとにバラバラの形式で申し込みや受講管理をしていたので、それを集計し直して受講率を把握するなど、非常に煩雑な作業が必要だったんです。

これらの課題を解決するために、研修を一元管理できるシステムを導入することになりました。LMSを使った最初の研修は2020年11月にスタートしましたが、導入の検討はコロナ禍の前から3年ほど重ねてきました。

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岸:根本的な話をすると、当社には「人財は資産」という考え方があります。中期経営目標の大きな柱のひとつに「人財の投資」が掲げられ、最大の財産かつ成長の原動力は「人」であるとして、人材育成を非常に重視しています。 

そのためには、勤務地や雇用形態に関わらず、どこからでもアクセスして同じ教育を受けられる環境整備が必要です。ひとつのツールを使って、研修の申込みから、受講、履歴管理までを一元化するシステムは、人材育成には欠かせないと判断し、導入することになりました。

研修を「やらされる」から「学びたくなる」へ。

ーLMSを使った最初の研修をスタートするにあたって、どのように告知しましたか?

小久保:社内ポータルや社内報に載せたり、各拠点にあるサイネージ(電子ポスター)で告知したりしました。月に1度、各拠点の教育担当者の定例会議があるので、そこでも告知して拠点の従業員への呼びかけを依頼しました。

最初の研修は「コンプライアンス研修」で、毎年1回必ず実施しているものだったので、LMSに触わるキッカケづくりはスムーズにできたと思います。その後、2021年の7月に研修のコンテンツを増やしたときは、登録されている研修を紹介する「研修カタログ」を作り、社内掲示板への展開したり、全正社員の郵送物に同封いたしました。

ー今年の7月に第2弾リリースだったんですね。どんな研修コンテンツを増やしたんですか?

小久保:これまでの研修は「会社から言われてやらされる」と思っている人も多かったと思います。そこを変えたくて、「『やらされる』から『学びたくなる』へ」をテーマに、多くの人に喜んでもらえるもの、役に立つと思ってもらえるものをコンテンツに選びました。

ーどんな研修コンテンツが人気ですか?

小久保:社会人としての基礎力をチェックできるコンテンツが人気ですね。例えば「言葉づかい講座」は、当社はコールセンター業務が主要事業のひとつで、電話で敬語を使う仕事をしている人が多いので人気です。15分程度で終了できる、手軽に学べるコンテンツなんですよ。

 

岸:新卒の新入社員ならば、社会人としてのマナーを研修で学びますが、中途採用や受け入れ派遣の方はそこは身に付いているものとして、研修も業務関係中心になります。でも、当社で新しいお客様と接する機会があると、「今さら聞けないけど、基本的なマナーが不安」と感じることもありますよね。そこを手軽に、いつでもどこでもオンラインで確認できるので、便利に使っていただけているようです。

 

小久保:メンタルヘルスのセルフケア講座や、仕事の進め方講座も受講者が多いです。最近では、コーチング講座も受講者が増え始めました。

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研修の受付、連絡、集計もすべてLMSで。

ーLMSを導入した反応は?

岸:勤務地や雇用形態に関わらず教育の機会は平等にあるべき、という考え方が根幹にあるのですが、それが実現したことで従業員同士のコミュニケーションが取りやすくなったと聞いています。

当社には新卒、中途、契約社員、アルバイト、受け入れ派遣など、さまざまな雇用形態の人がいます。例えば、正社員と受け入れ派遣の方が隣同士の席で仕事をしていることもごく普通にありますが、今までは同じ職場なのに教育を受けられる人と受けられない人がいました。

LMSの導入で同じ研修を受けられるようになり、雇用形態はバラバラでもSCSKサービスの1人の従業員として、共通言語で話をしやすくなっていると感じています。

 

小久保:どこからでも研修にアクセスできる環境が整備されて、受講を推進しやすくなった、管理が楽になったと、拠点ごとの教育担当者にも喜んでもらっています。

対象者を絞った研修の受付や連絡もLMS上でできるようになりました。私自身もオンラインでの集合研修を主催したのですが、細々とした管理がすべて一元化されたメリットをしみじみと感じましたね。

ー例えば、どんなメリットがありましたか?

小久保:当社オリジナルのマネジメントの基礎(BMPシリーズ)についての研修を行ったのですが、参加受付も集計もLMSで行いました。拠点ごとに参加者を取りまとめてもらって、それをこちらで集計して、という手間が一切なくなり、効率化できました。

コロナ禍ということもあり、Microsoft Teamsを使ってオンラインで実施しましたが、Teamsへの参加URL告知もLMS上で行ったので、参加者も「研修の参加URLが書いてあるメールはどこだっけ?」と探す必要がなくなり、スムーズに開催できました。

一人ひとりの目指す道をサポートする研修ツールに。

ー利用者にどのような思いでLMSを使って欲しいですか?

岸:勤務地や雇用形態に関わらず、教育の機会が均等にあることをSCSKサービスで働くメリットのひとつだと考え、積極的に使って欲しいです。当社で働いている間はもちろん、その後もLMSで教育を受けたことをキャリアのひとつにして欲しいですね。

ー今後の展望について教えてください。

小久保:LMSを通じて受けられる研修を、「会社から言われたから受ける」だけではなく、自己研鑽のツールとして活用できるように充実させたいと考えています。私たち教育担当としても、受講率などを集約できるので、データを分析して今後の人材育成に役立つ示唆が得られると考えています。

 

岸:当社はさまざまな職種がいますし、目指す方向性も違うので、一人ひとりが考えるキャリアプランは多種多様です。今までは一人ひとりをサポートすることが難しい面もありましたが、今後はLMSを通して、それぞれの目指す道をサポートする研修が受けられるように、コンテンツを作っていきたいです。

 

小久保:また、いつも気にかけてもらえるツールになれるように、キャリアプランに役立つコンテンツの他にも、税金や投資、社会制度などを知りたいときに辞書代わりに使ってもらえるようなコンテンツも考えています。この記事を見ている従業員の方がいれば、ぜひ要望などの声を聞かせて欲しいですね。LMSの存在が当社で働くメリットになるように、頑張って充実させます!

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