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若手人材の獲得と人材リソースの活用|2030年に向けたBPOグループの取り組みを紹介

BPO第一事業本部の副本部長である、岡﨑 保之さんにインタビューを行いました。
SCSKサービスウェアは、2030年に向けた目標として、新たな価値を社会に提供し続ける企業「ビジネスサービスプラットフォーマー」を目指しています。
近年、20〜30代の若手人材を獲得するのが難しく、頭を悩ませている企業は少なくありません。
その中で、BPOグループによる若手人材獲得に向けた取り組みや、人材リソースの活用などについてお話を伺いました。

【プロフィール】

■岡﨑 保之|BPO第一事業本部 副本部長
豊洲本社/2003年中途入社
大阪センターにてコンタクトセンター業務を担当。その後、2012年より大阪PrimeDeskの推進役を担う。現在はBPO第一事業本部にてPMO、予算管理、人材採用・育成等のさまざまな面から事業部門を支援している。

2030年に向けて、人材リソースの活用と若手人材の採用に注力

Q.現在、BPOグループが注力していることについて教えてください。

岡崎さん:
2030年に向けて、SCSKサービスウェアが掲げている目標を達成するには、人材の獲得や育成が不可欠です。
そのため、BPOグループにおいても、若手人材の採用や人材リソースの活用に注力して取り組んでいます。
どこの企業も共通の悩みかと思いますが、20〜30代の若手人材が不足しており、地方においては特に顕著です。
進学などで都会に出てきた若者が、帰郷せずそのまま就職する流れが続いています。
また、「地元に帰って働きたい」「地域に残りたい」というニーズがあっても、若い人がやってみたいと思う仕事が地方には少ないため、都会で働くことを選択するという側面もあります。
さらに当社のようなB to B to Cの企業だと、日常生活において一般の人の目に触れる機会があまりなく、やりがいのある仕事であっても、具体的なイメージを持ってもらうのが難しいのです。
そういう方にこそ、当社で働くことによって、やりがいを見つけていただきたいと考えています。
当社に限らず、BPO事業者は地方に拠点を設け、コールセンターなどを展開しています。
過疎化が進む地方において、どのような取り組みを行って勝ち筋を見出すのか、他社と差別化しないと人材の採用ができません。
私たちは若い人材に雇用機会を提供し、学びながら就業意欲を高めてもらう必要があると考えています。
しかし、若い人材ならどんな方でも良いというわけではありません。
優秀な人材を獲得することで、業務のオペレーションに加え、マネジメントをお任せできるよう育成していきたいです。
人材が集まる環境を作ることで、将来的に地方の活性化にもなると考えています。
さらに、良い評判が広がっていけば、公共事業にも繋がっていくでしょう。

地方では、安定した雇用と信頼性が求められている

Q.人材を確保するための取り組みとして、どのようなことを行われていますか。

岡崎さん:
私が大阪センターにいた頃は、採用活動の一環として専門学校などを訪問し、毎年10月〜2月にかけて、会社説明会を行っていました。
会社説明会のたびに、多くの学生が集まってくれました。OBやOGを定期的に採用した実績によるものだと認識しています。
卒業生が活躍していることがわかれば、後に続く後輩たちも安心してチャレンジしようと思えますし、当社への入社検討している学生に対して、学校の先生が後押ししてくれることもあるでしょう。
地方においては、安定した雇用があるかどうかといった、信頼性が求められています。
また、仕事の魅力を伝える手段として、学生アルバイトを受け入れるといった取り組みを行っています。
まず、アルバイトで働きながら「こんな業務もあるんだ」と知っていただき、エンドユーザーのためにどういったサービスを提供するのか、業務を通じてやりがいを感じていただく取り組みです。
それによって、将来のキャリアを形成する上で自身の能力をどう伸ばしていきたいのかのイメージがしやすくなるのではないかと考えています。
類似した取り組みで就業体験型のインターンシップもありますが、BPO事業の特性としてインターン生の受け入れは難しいのが現状です。
理由は2つあります。まず1つは、業務を取り扱う上で個人情報に触れること。
もう1つは、数日間のコンタクトセンター体験では、業務に魅力を感じてもらうのが難しい、ということです。
本来、仕事を通じて人材を管理しながら、業務を割り振って遂行するスキルを学ぶ必要があるのですが、短期間でのインターンシップでは、マネジメント「される側」の立場で終わってしまうからです。
今期のBPOグループでは、2025年以降の新卒入社の世代に対し、岩手と大分でのアルバイト採用に取り組むことになっています。
2030年というとまだ先のようにも思えますが、目標達成のためには今年から布石を打つ必要があります。
活動次第でどのような結果になるかはもう少し先にならないとわかりませんが、ゆくゆくは全国へと広げ、各拠点で優秀な人材を採用していく計画です。
各拠点と密接に関係しながら、人材を獲得する体制を構築していきたいです。

面談を繰り返すことで、キャリアの導線づくりを構築していく

Q. 入社後の受け入れ体制について聞かせてください。

岡崎さん:
入社後は、現場でOJT教育を受けながら成長していく仕組みになっています。
入社した時からSCSKサービスウェアの一員として自覚し、将来的な目標値をきちんと理解した上で自分のキャリアの導線を作ることが欠かせません。
そのためには、現場の業務を覚えるだけでなく、キャリア面談を繰り返し行いつつ、業務に従事していくことが大事だと考えています。
ひとつ上の立場である上司が、どういう意図で言っているのだろうか?などと考えられるような視点を持つことが必要ですね。
単に業務だけに専念していると、どうしても視野が狭くなりがちですし、忙しいと目の前のことに囚われてしまいます。
だからこそ、上司がメンバーの状況を見ながら、業務を通じて達成していくプロセスを作り、教育体制を整備して進めていくことが求められています。
会社としても教育に重点を置いて、ITの資格取得や業務に関する知識について、さまざまな研修を用意しています。
教育に関しては、通常業務に加えて、マネジメント、ITの知識などマルチな方向で試行錯誤しながら整備していくことが重要です。

働きやすい環境の背景には、品質の高さがある

Q. SCSKサービスウェアのいいところや魅力について教えてください。

岡崎さん:
SCSKサービスウェアが働きやすい環境を整えられているのは、品質やスピードが求められる厳しい運用があるからこそです。
時間内に仕事が終わる理由として、効率化のために求められた運用を設計し実行しているためで、その中に楽しさもあり厳しさもあり、もちろん自由さも感じられるでしょう。
この環境がマッチするとメンバーに実感してもらえるようにするには、管理者の役割が重要です。
BPOは、単純なコールセンターやデータ入力といったイメージを持たれやすいのですが、単純に見える業務でもしっかりとした仕組みが作られており、その中にITが組み込まれていて、効率を求めた稼働がなされています。
求められるスキルを追求していくと、働くフィールドが広がって面白さを実感できるはずです。
さまざまな業界・業務を取り扱うプロジェクトがあり、「自分ならこんな風にやりたい」と思える仕事が数多く存在しているのがこの会社です。
自分のやり方次第で、さまざまな経験ができるというところが、BPOの面白さですね。

BPO事業には、人材が必要不可欠です。現在もRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)などを導入して業務を行っていますが、機械やシステムを動かすには最終的に人間がオペレーションしなければなりません。
ロボットに全てを任せる時代は、50年、100年後の話です。
人が長期間同じ会社で頑張るための意欲をいかにもたせるかは、業務や会社に魅力があるかどうかにかかっています。
上司はメンバーに役割を与えて、目標値を設定して、達成した時はきちんと褒めることが大切です。
そういったことをこまめに実践していくと、優秀な人材が育ち、次の世代にも繋がっていきます。
仕事をする中で落ち込むこともありますが、そういう時にこそ寄り添う上司が必要です。
今では私も副本部長ですが、初めてリーダーになって落ち込むことがあった時、上司の言葉に助けられました。
その証として、一度当社を辞めて再入社される方が珍しくなく、再入社やリファラル採用も毎年50〜100人ほどあります。
会社や仕事が魅力的だとメンバーに感じてもらうためには、上司たちの役割がとても重要だと実感しています。

マネジメントと業務の両方こなせるマルチな人材が必要

Q. 求める人物像について教えてください。

岡崎さん:
自分の目標を定めてキャリア構築のために一生懸命に取り組んでいただける方と一緒に働きたいです。
目標値やベクトルが当社とマッチしているのであれば、長く働き続けることでキャリアを見つけていけるのではないでしょうか。
一方、働いていく中で、業務の適性や目標の変化などによって、離職を考える人も出てくると思います。
離職を最小限に抑えるためには、定期的に面談を行うことで、方向性の確認やキャリアに応じた業務、役割を与えていく必要があります。
メンバー自身が抱える思いや悩みを汲み取り、コミュニケーションによって解決していくことが重要です。

上司と部下の関係であっても、お客様に対しても、最も重要なのはコミュニケーションです。
メンバー本人も経験値や達成感を得られ、次に向かおうという行動力が生まれますし、方向性さえ合っていれば、今までとは違ったプロジェクトに配属されても頑張れます。
会社としても、ベクトルをより強固にしていくところが、私たちの役目です。
人材リソースの活用のためにも、マネジメントと業務の双方を運営できるマルチな人材が必要です。
相手を理解してコミュニケーションを取り、キャリアを考えてあげるようなマネジメント能力を求めています。
一朝一夕で身につくものではありませんが、オペレーターから始めて、リーダー、スーパーバイザー、マネージャー、課長、部長とステップアップしてもらいたいですね。

特定の業務に特化した拠点づくりとスペシャリストの育成に挑戦したい

Q. 今後の展望を教えてください。

岡崎さん:
特定の業務に特化した拠点で、それに強みを持つ人材を採用して運営するということにも挑戦していきたいです。
たとえば、新宿センターでは、経理のDX業務を請け負っており、その分野を強化していきたいと考えています。ですので、経理の知識が必要になってくるでしょう。
札幌センターであれば、インサイドセールスが強みです。電話でサービスを提供するために、トークスクリプトをしっかりと作って、分析しながら行うことが求められますし、もちろん話術も必要です。
横浜センターの場合だと、アパレル関係のECサイトのサポートですね。
電話やメール、チャットを通じたユーザー対応では、一言添えるだけで購買意欲が高まることもあるものです。
実店舗の販売員が、トークでお客様の心を動かす様子を頭に描きながら、どういう言葉が相手の気持ちに合っているのかを考えなければなりません。
このように、それぞれの拠点でスペシャリストを抱えていくといった人材育成も行いたいですね。
また、個人が得たスキルを属人化しないように、データベースに落とし込み、視覚化やルール化することで、誰もが理解できるようにノウハウを共有する環境づくりが重要です。
それによって、たとえばメンバーの異動や休職があった場合、誰でも同じ対応ができ、フレキシブルに業務を運用することが可能です。
結果として、メンバー一人ひとりの負担も軽減できて、働きやすい環境にも繋がります。
全体でリソースを共有しながら、業務運営を実践していけば、サービスの拡大にも貢献できると考えています。
2030年に向けて、SCSKサービスウェアをより一層発展させていきたいですね。

地方を拠点に活躍する若手人材を積極採用中!

BPO第一事業本部の副本部長、岡﨑さんに、人材リソースの活用や若手人材の獲得に関するBPOグループの取り組みについてお話を伺いました。
20〜30代の若い人材の獲得が難しい中、地方に重点を置いた人材の採用や特定の業務に特化した拠点づくりに挑戦しています。
また、人材のリソースを活用するには、上司によるマネジメント力が不可欠。
そして、業務とマネジメントの双方を運営できる人材の重要性がインタビューから伝わってきました。
SCSKサービスウェアでは、地方拠点で活躍する若手人材を積極採用しています。
地元でやりがいのある仕事をしたい方スペシャリストを目指したい方、SCSKサービスウェアに興味のある方は参考にしてみてくださいね。